2021-01-11

映画『サラブレッド』を観た感想


華やかな衣装を次から次へと着こなすアニャ・テイラー=ジョイ(『クイーンズ・ギャンビット』)、そして感情がない少女をシュールに演じたオリヴィア・クック(『レディ・プレイヤー1』)。とにかく二人が演じるリリーとアマンダの間に漂う、微妙な距離感というか友情(?)を、スタイリッシュな映像、演出、音楽で楽しめる作品。




今、この映画を観ようと思った人の多くはおそらく『クイーンズ・ギャンビット』から流れて来たのではないかと。自分もそう、ミーハーなアニャファンです。でも、Filmarksで調べてもまだあまり彼女の演技を観られる作品って、動画配信サービスを含めてもあまり多くないんですよね。『Emma.(原題)』あたりが日本でも観られるようになると嬉しいのだけど。というわけで、Prime Videoにて『サラブレッド』を鑑賞。

 

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『クイーンズ・ギャンビット』でも孤児院からチェス・マスターに成り上がっていく過程で、様々な衣装に身を包みながら、どんどん美しくなっていったアニャだけど、この映画でもバリバリにキメたドレスから、ルーズな部屋着まで(ヘアスタイル含め)くるくると色んな姿を見せてくれます。そして怪しげで妖艶なオーラ、気品のある佇まい、クスッとさせられる間の取り方。もうそれだけで観る価値がある。

 

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ただ、今回この作品を観ようと思ったきっかけは、もうひとりの主人公を演じたオリヴィア・クックにもあって、彼女が出演している『サウンド・オブ・メタル』での演技に惹かれたからでもありました。アマンダは喜怒哀楽を感じない、感情を持たない女性として描かれているけれど、彼女なりのリリーに対する優しさ(それが取り繕ったものだとしても)が垣間見えた気もします。その辺りを見事に演じてるなーと。

ストーリーに関して言えば、不穏な劇伴も相まって何か劇的な展開が来そうで来ない映画なので、物足りない人は多いのかなとは思います。ただ自分はスリラー映画だからといって、グロテスクなシーンやびっくりさせられる展開を求めているわけではないので、こういう登場人物の微妙な心理描写とか関係性の変化を役者の演技で魅せてくれる方が好きです。その点でかなり好きな作品。

そして、二人の演技に負けず劣らずバチバチにキマってるのが、アメリカのジャズ・チェロ奏者Erik FriedlanderやイヌイットのアーティストTanya Tagaqによる劇伴ですね。Erik Friedlanderのパーカッションを主体にしたインスト(時々馬や動物の鳴き声に聞こえるような楽器の音も多用されてる気がする)。Tanya Tagaqによる喉歌を使ったエレクトロな楽曲「Uja」「Sila」。作品を通して漂う不気味な雰囲気を増長しながら、スタイリッシュに仕上げるのにも一役買ってます。





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