2019-12-20

2019年ベストアルバム-前編 South Penguin、Tempalay、No Buses


先日Twitterに2019年の個人的ベストアルバムを投稿しました。もちろん「これが絶対的な年間ベストだ」というわけではありません。今年のベストアルバムなんて人によって千差万別な中、いろんな人のベストを見て、共感したり新たな発見をしたり、あーだこーだ言うのが楽しいやつですね。音楽好きの嗜み。

自分は恐らく2019年が始まった頃には予想していなかったであろう、国内インディーズが4枚、そしてヒップホップも4枚という結果に。しかも9組の中でFoalsと女王蜂以外は、昨年までほとんど聴いたことのなかったバンドやアーティスト。これだけでも、自分の音楽を聴く姿勢に変化があったなーと感じる一年でした。

このベストについては、一年を振り返りながらとはいえ、かなり直感的なセレクトです。なので選んだ10枚を聴きながら、そのアルバムを聴くことになったきっかけなんかも含めて、今年一年の音楽ライフを深掘りしていければなーと思います。

3回に分けて書こうと思うけれど、こういうのはほんとに書けたら偉い!




South Penguin『Y』

さて、ツイートでも言及しましたが、この「air」という曲が2019年のマイベストトラックであります。そんな「air」が収録されているのがSouth Penguinの1stアルバム『Y』。そもそもSouth Penguinというバンドを知ったきっかけがこの曲で、さらにこの曲を知るきっかけとなったのが「air」にラップで参加しているDos Monosの荘子itくんでした。たしかDos Monosを聴きまくってたら、Spotifyがサジェストしてくれたんだよね。ありがとうSpotify。

前奏が始まった瞬間にガツンとやられる一音目。ここからどう展開するのか全然読めないというワクワク感。めちゃくちゃグルーヴィーなんだけど、宙に浮かぶような空気感、それでいてエキゾチックなパーカッション。からのくっそかっこいいラップ(ちなみに「君のパパとサシ飲みがしたい」は、これまた今年のベストリリック!)。何故これが一つの音楽として成り立ってるのかわからないくらいの情報量。それが堪らなくクセになる。アルバム全体に唯一無二のサウンドが確立しまくっていて、まさかこれが1stアルバムとは思えないほどの完成度です。

M6「alpaca」も特に好きな曲の一つ。そう、アルパカです。もふもふの。ジャケットではUFOに吸い込まれてる。

暖かそうな毛

やたら長い首

間抜けなフォルム

可愛いお顔

やっぱ暖かそうな毛

こんなふわっふわな歌詞で、サイケでグルーヴィーなめちゃくちゃかっこいい曲を作れるなんてね……。

アカツカくん以外のメンバー全員脱退という苦難を乗り越え、最強サポートメンバーを擁してこの『Y』というアルバムを発表したSouth Penguin。11月のリリースパーティーでアカツカくんは「好きなことは諦めずに続けることが大切」と話していましたが、『Y』のリリースとそのリリパの素晴らしさがその言葉を強く裏付けています。アカツカくんが諦めなかったから、これだけのメンバーが揃って、No BusesとDos Monosをリリパに参戦して、沢山のオーディエンスがWWWに集まって。本当にすごい話だ。

マジでこのバンドが音楽を辞めなくてよかった。2020年、売れてくれ。

Tempalay『21世紀より愛をこめて』

今年一年を通して一番聴いたアルバムは、6月リリースのTempalay『21世紀より愛をこめて』で間違いないはず。M3の「そなちね」が強く夏を連想させることもあって、特に2019年の夏のアルバム、といった気持ちが強いです。

このアルバムに出会ったきっかけは、これまたSpotifyのサジェスト。New Release Radarで流れてきたリードトラック「のめりこめ、震えろ」にガツンとやられました。それ以前にも「どうしよう」や「革命前夜」は聴いたことがあったものの、いまいちピンと来てなかったTempalay(もちろんその後この2曲もめちゃくちゃ聴いた)。だけど、これを期に1st「from JAPAN」、2nd「from JAPAN 2」、ミニアルバム「なんて素晴らしき世界」と聴き漁りながら、新譜のリリースを心待ちにすることに。もう、なんでこんなカッコいいバンドにハマらなかったんだよ、と。

M9の「SONIC WAVE」は今年最も聴いたトラックのひとつ。特にこのジロッケン環七フィーバーのFEVER LIVEが素晴らしくて、繰り返し聴きながらこのエッジの聴いたギターリフを練習しました。

と、めちゃくちゃハマったTempalayですが、悔しいのが今年彼らのライブを観れなかったこと。ツアーの仙台公演、見事に外れました……。Tempalayのためにりんご音楽祭への強行ツアーなんかも考えましたが、さすがに体力的に(そして金銭的にも)断念。今年なんとしても観たかったバンドの中で、唯一観れなかったTempalay。来年の第一の目標ですな。Tempalayを観る! (ARABAKIに来てくれてもいいんだよ!)

No Buses『Boys Loved Her』

自分の中で今年の「ブレイク」という言葉が一番似合うのはNo Busesかなー思います。No Busesとの出会いはちょっとイレギュラー。興味のあるキーワードを指定すると、関連するニュースを毎日配信してくれるサービス「Googleアラート」で、彼らのMV公開のニュースがキーワード「Arctic Monkeys」にヒットしたからでした(彼らのバンド名がArctic Monkeysの楽曲名に由来するのは有名な話)。

そんな彼らが満を辞して繰り出したのが1stアルバム『Boys Loved Her』。「Sleepswimming」、「Ill Humor」等の新曲に加え、彼らのブレイクのきっかけになった「Tic」。「Rat」や「Medicine」といったいった従来の楽曲も収録した、勢いのある作品になっています。11曲収録できっかり30分というコンパクトさも彼らならではといったところ。

アルバムの中でも特に印象が強い一曲がM1を飾る「Sleepswimming」。彼らの持ち味である、一度聴いたら耳から離れなくなるキャッチーなギターリフで始まるこの曲。さあ始めるぞ! って勢いをめちゃくちゃ感じるんですよね。先述のSouth Penguinのリリースパーティーでも一曲目に披露していましたが、ライブだとよりパワフルで荒々しくなっているように感じました。

ヒット曲「Tic」の再録も必聴ポイント。シングル・EP版よりもよりタイトで洗練されたイメージを受け、また違った雰囲気を味わえます。そして終盤の「Ill Hummer」、「Rat」、「Medicine」と間髪入れずに繋がる流れは、まるでライブを聴いているような感覚に陥ります。

今年は2月と11月に彼らのライブを観ることが出来たけれど、これからがめちゃくちゃ楽しみなバンドです。ストレートなガレージロックに突き抜けていながらも、バンバン繰り出される多彩な楽曲にどんだけ引き出しあるんだよと思わずにはいられません。あとは、アルバムごとにその音楽性を進化させていったArctic Monkeysのように成長していくのだろうか……、なんてことも思ったり。ライダースにリーゼントの近藤くん……。

【ライブレビュー】圧倒的リフメーカー! No Buses ―揺らぎ自主企画” WEARING THE INSIDE OUT “に行ってきたよー。

まとめ

というわけで今年のベストアルバムから、ジャパニーズインディーロック3連発で前編をお送りいたしました。

去年までは海外のバンドを聴くことが多かったけれど、今年は大いに国内のバンドに魅了された一年でした。ここで挙げなかったバンドにも少し言及すると、羊文学のEP『きらめき』はこの年間ベストアルバムにねじ込んじゃおうかと思ったほど。来年更にEPの発表が決まっているみたいですが、2020年後半には2ndアルバムリリースも期待したいです。

【ライブレビュー】儚く、しなやかに、そして力強く。羊文学の伝える力―揺らぎ自主企画” WEARING THE INSIDE OUT “に行ってきたよー。

MONO NO AWARE、TENDOUJIなんかにもがっつりハマりました。あとJohnnivanもね! 自分と同年代~下の世代がこんなに盛り上がってくると、生きるのが楽しくてしょうがない。

【ライブレポ】サマソニ2019でJohnnivanを観た!!

最後に、若手バンドについて言いたいことはとにかくひとつだけ。2020年、売れろ! 以上!








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