『塩田千春展:魂がふるえる』に行ってきたよー。
六本木の森美術館で6月から開催されていた『塩田千春展:魂がふるえる』。今年の夏休みは3日間フルでサマソニに使ってしまったので、行きたいなーと思っていた本展もスルーしてしまっていたのですが、ヘドウィグを観にちょうど六本木に訪れることになったのでGOしてきました。
森美術館に訪れるのは北斎展以来の2回目だったのですが、まずびっくりしたのは「50分待ち」の表示。まあ休日だとこんなものかなーと、一回断念してヘドウィグ公演後の20時過ぎに再訪問。今度はスルッと入れました。快適。
会場に入ってすぐに、今回のメインインスタレーションとも言える『不確かな旅』という赤い糸と船の作品があります。もう、ハッと息を飲むような光景ですね、これは。
自分はまずその神秘さに圧倒され、この作品がどうやって制作されたのかに興味を惹かれ、そしてこの作品に込められた意図のについて思いを馳せました。
そのスケールの大きさや、複雑さに目を奪われがちですが、結び目の一つ一つ、壁に打ち込まれた折返しなんかも、そこにどんな意味があるのだろう(ないかもしれないけれど)と思わされました。
「赤い糸」というと最初に思い浮かぶのが、人と人との関係性。でも、上の写真のような作品や過去に行ったインスタレーションの写真もあるため、展示を回るにつれて自然と「臓器」とか「血管」といった対象も想起させられるようになっていくのが面白かったです。
関係性や血液の色を表す赤に対して、広大な深い宇宙を表す黒。焼け焦げたピアノや椅子、そして真っ白なドレスとの展示は、心臓をギュッと掴まれるような感じもありました。
まとめ
写真には撮らなかったのですが、ベルリンで集めた窓枠を使った作品もあって、奇しくも『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』を観たあとだったこともあり、人の内側と外側にある壁だとか、繋がりなんかについて考えさせられる日だなーと感じました。
先日『ジュリアン・オピー展』には行きましたが、アート性の強い作品に触れたのは久々だったので、自分の内側の方にグサッとくる体験ができてよかったなと。
美術館側がインスタに載せるのを推奨してたりして、SNSなんかで写真を目にする機会も多いと思います。でもやっぱり生で観てこそ感じるものがあると思うので、気になる人はぜひ足を運んでみてください。ではでは。