2019年7月に読んだおすすめの本リストー『三体』『ライフハック大全』他
『三体』劉 慈欣
『三体』は劉 慈欣による、SF3部作の1作目。中国では2100万部以上売れてるらしいです。ストーリーの規模もさることながら、中国はスケールが桁違いですね……。
Twitterでも話題になっていたし、本屋に行っても平積みされていたので、SF好きの端くれとしては我慢できずにKindleで即購入しました。
序盤が中国の文化大革命を背景にしていたり、物語のコアとなる部分がやっぱり物理学なんかに精通していないと、完全に理解するのは難しいというところは確かにあります。でも、それを上回る物語の魅力が恐ろしく強いです。
実際上記の知識なんて、これっぽっちもない自分もぐいぐい引き込まれました。終盤は時間のない朝の出社前に、ページを捲る手が止まらなくなるほど。まあ、もちろん知識があったほうがより楽しめるとは思うけれど。
2作目となる『黒暗森林』が2020年に邦訳刊行予定とのことなので、めちゃ楽しみですな。
『ライフハック大全ーーー人生と仕事を変える小さな習慣250』堀 正岳
5月に読んだ『知的生活の設計』の著者、堀正岳さんのライフハック本。
こちらも短いトピックスでまとめられてるし、自己啓発本的なガツガツした感じもないので、さらっと読めてたのしいです。
こういう本は、興味があったり、自分に必要だなと思った部分だけ生活に取り入れてみればいいと思っているので、「Day One」というアプリを使ったライフログや、タイマーを使った時間管理なんかを続けてみてます。
堀さんの本が好きなので、新刊出ないかなーと思っているところ。
『FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学』 ジョー・ナヴァロ
元FBI捜査官の著者、ジョー・ナヴァロによる、ノンバーバル行動を読み解くための指南書。
仕事でも、プライベートでも自分はあまりコミュニケーションや会話が得意ではないので、なにか活かせるようになれたら良いなーと思って手に取りました。
内容としてはとても勉強になる。ただ、実際に人と会話する中で、相手を観察してみようとするとわかりますが、「めちゃくちゃ難しい」。
まあ、結局は元FBIという「プロ中のプロ」に教われば、一朝一夕で身につくというわけではないということですな。練習に練習、さらに練習を積み重ねて、少しでも生活に役立てられればなーと思います。
でもこの本を読んだだけでも、周りの人を観察してみると、本当にいろんな「しぐさ」があると気がつけるので、ぐっと世界が広がる本だなと。
『量子論を楽しむ本』佐藤 勝彦
はい、『三体』を読んでみて、何を血迷ったか手にとってしまった本です。
結果から正直に申し上げますと、「さっぱり理解できん! でもちょっとわかった」という感じ。
著者の佐藤勝彦先生も何度も述べていますが、理解できなくて当たり前。でも、高校1年生で物理とはさっぱりおさらばした自分のような人間にも、わかりやすく書かれていてすごい本だなーと思います。
超難解でありながら、自分の身の回り、というか自分自身を構成する要素から、宇宙の果まで関わるようなとてつもなく深い世界、「量子論」についてやさしく触れられる良本です。
そしてまた何を血迷ったか、相対性理論なんかにも興味が……。